溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 本当に本当に、心強い味方だ……。

「……香耶ちゃん、喫茶店行きたいっ。」

 震えた声で、それでも頑張って言うと香耶ちゃんはまた頭を撫でてくれた。

「よーし! 今日は甘いものいっぱい食べちゃうぞー!」

「おー!」

 香耶ちゃんの意気込みに便乗し、拳を作る。

 ふふっ……香耶ちゃんのおかげで、元気出た。

 自然と笑顔が作れて、久しぶりの感覚になる。

 私……上手に笑えてるかな。

 最近は笑う事自体が減ったから、そうやって不安になってしまう。

 でも……さっきよりは全然、気持ちが明るい。

 香耶ちゃん、ありがとう……。

 心の中でお礼を伝えて、私は香耶ちゃんと喫茶店に行く事を楽しみにしていた。



 放課後を告げるチャイムが鳴り、スクールバッグを用意して香耶ちゃんのところへと駆け寄る。

「それじゃあ行こっか!」

「うんっ!」

 ケーキ……楽しみだなぁ。

 わくわくと胸を躍らせ、香耶ちゃんと一緒に学校を出る。

 ……その時、庵先輩の姿を見つけた。

「……っ。」