「菜花は優しすぎるんだってば。菜花、先輩をどついてきても良いんだよ?」

「う、ううんっ……そんな事、しないよ。」

 香耶ちゃん、ちょっと乱暴だっ……。

 だけど、そこまで親身になってくれているという事だから……やっぱり嬉しい。

「まぁ……菜花がそれでいいならいいけど。もしまた何かあったら、すぐにあたしに言うんだよ?」

「う、うんっ。ありがとうっ!」

 香耶ちゃん……本当に、何から何までありがとう。

 もう一度心の中でお礼を言って、香耶ちゃんと一緒に空き教室を出た。