本当に、どこまで可愛いんだろう……。

 そのせいで待ち合わせの駅前でも、ここでも視線を集めている。

 女性からの視線は一億歩譲って許すけど、男共からの視線は断ち切らなければいけない。

 正直、待ち合わせ場所にいた菜花をこのままどこかに閉じ込めたかった。

 俺以外の視界に入らないように……って。

 だけどそんな事すれば、菜花に嫌われる事待ったなしだ。

 牽制をしながら、菜花を見守っている。

 でも……頼んだものが来た後も、菜花の可愛さは止まらなかった。

 頬にクリームを付けていて、それに気付いていない。

 可愛すぎるドジをする菜花が愛おしすぎて、思わず舐め取ってしまった。

「は、恥ずかしいです……!」

 片手で顔を隠しているけど、全くと言っていいほど隠れていない。

 赤く染まっている頬を見て、心の中で盛大なため息を吐く。

 はぁ……これじゃあ、否応なしに視線を集めてしまう。

 それが菜花の外見の可愛さだけで見ているものだと思うと……尚更嫌だ。

 菜花は美少女過ぎるから、どこに行ってもどんな格好をしても目立つ。