溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

「このハムちゃんケーキとモルモルクレープ、あとカフェラテとブラックコーヒーをお願いします。」

「はい、かしこまりました。」

 その何ともスマートな行動に、驚いて数秒間フリーズする。

「せ、先輩……。」

「ん?」

「どうして、私が食べたいもの分かったんですか……?」

 それに、カフェラテを飲みたいって言ってないのに、どうして分かって……。

 不思議に考えて、はてなマークが脳裏に駆け巡る。

 思わず尋ねると、先輩は何とでもないというようにさらっと言った。

「菜花の視線が二つで迷ってたからって言えばいいかな? カフェラテはよく飲んでたから、もしかしたら好きなのかもと思って頼んだんだけど……もしかして別のが良かった?」

「そ、そういう事じゃなくて……! 先輩は凄いなって、思って……。」

 逆に視線だけで分かるなんて、何かの才能ですよ!

 知れば知るほど、関われば関わるほど先輩はかっこいい。

 何でも卒なくこなして、私の憧れで大好きな先輩。

「ありがとう。あ、そういえば動物との触れ合いもできるらしいから……してみる?」