「あ、あはは……。」

 電話越しからでもわかる、香耶ちゃんの熱気。

 苦笑いを零しつつも、私は一度深呼吸をして口を開いた。

「香耶ちゃん、本当にありがとう。香耶ちゃんがいなかったら私、どうにかなってた。それと……いっぱい迷惑かけて、ごめんね。」

《そんな改まって言われると照れる……。でもそれくらい、当たり前の事だから! 菜花にはいつまでも笑っててほしいし、菜花が幸せならオールオッケーだから! 今度先輩との惚気話聞かせてね~。》

「う、うんっ……。」

 の、惚気は恥ずかしいけど……香耶ちゃんが望むのなら、話そうかな。

 その後は、香耶ちゃんと他愛のない話をしていた。

 最近はゆっくり香耶ちゃんと話す機会もなかったから、凄くリフレッシュできた。

 香耶ちゃんは私にとって、オアシスなのかもしれない……。

 本気でそう思いながらも、頭の中はふわふわしていた。

 先輩とまた、付き合う事ができた。

 もう叶わない、一生ないと思ってたから……本当に本当に、嬉しい。

 それに今日……先輩と初めてキスを交わして、先輩と愛を確かめ合えた気がする。