……ううん、気にしないほうが良い。

 強引に納得させ、うんうんと頷く。

 ――だけどその日から、庵先輩と関わる事が減った。



 はぁ……。

 考えすぎて思わず、ため息を吐いた。

 ここ一週間、先輩とまともに話していない。

 送り迎えはメールの通りだから、特に追及するような事でもない。

 でもお昼も最近はなかなか時間が合わなくて、一人で裏庭にいる事も増えた。

「先輩、今日は……」

「ごめん、今日もちょっとやる事があって食べれそうにない。」

 先輩の教室に行って聞いてみても、そう返されるだけ。

「そ、そうですか……。」

 また、今日もダメだった……。

 先輩を疑うわけじゃないけど……やっぱり疑心暗鬼になってしまう。

 もしかして先輩、私のこと嫌いになった……?

 私のことが嫌だから、会わないようにしてるとか……。

 そう考え始めたら、本当にそうなのかもと思い始める。

 ついこの前、気にしないようにって決めたばかりなのに……私、嫌われてたのかな。

 私がつまらない人間だから、先輩に似合わないから……嫌だって思われたのかな。