溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 そして突然、兄さんに耳打ちをされた。

「庵……なのちゃん手放して、後悔だけはしないでね。」

 ……え?

「それって、どういう事?」

「さぁ? どういう事でしょう?」

 意味が分からなくて、兄さんに尋ねるも答えてくれない。

 今更そんな事……どうして言うんだろうか。

 やっぱり兄さんは掴みどころが分からず、俺は疑問を残しながらも家路へとついた。

 ……まさか、兄さんの言葉が分かる日が来るなんて思ってなかった。



 ……とりあえず、ラッシュは終わった。

 ここ最近は会社の事もあり、学校を休む事もしばしばあった。

 そのせいで、少しだけ勉強が遅れてしまっている。

 十分に睡眠がとれていないせいで、眠気が襲い掛かってくる。

 その事を無視し、何とか学校へとつく。

 いつも通り教室に入り、自分の席へと向かう。

 その瞬間、愁人が俺の元に凄い勢いで来た。

「あっ! 庵ー!!」

「何? そんな慌てて。」

 いつも以上に愁人が慌てているから、何があったのかと質問する。

 すると愁人は焦っているように、俺にこう言ってきた。