「おい庵、変な写真出回ってんぞ!」
数週間前、慌てたような様子の愁人にそう言われた。
何事……そう思いながらも、愁人が見せてくれたスマホ画面に視線を移す。
するとそこには、俺が“あの人”と一緒にいる写真が視界に入った。
……誰だよ、こんなの貼った奴。
貼られているのはこの学校の裏掲示板。
掲示板自体見ない俺はこの写真を見て、急いで削除をした。
ちっ……何でこれが、貼られてんの。
俺と女の人が仲睦まじそうにしている写真を消してから、ふぅと息を吐く。
俺と映っていた女の人は……兄さんの彼女。
この前兄さんのお見舞いに行こうとしたら、ばったり会った。
ちなみに、兄さんの彼女は兄さんだけに執心だし、俺も菜花だけしか眼中にないからどうとも思ってない。
むしろ俺が、弟扱いをされている。
それで一緒に行く事になっただけなのに……周りの奴らはカップルだの恋人だのと騒いでいる。
人の気も知らずに……そう言いたいのを我慢するも、心の中は穏やかじゃなかった。
数週間前、慌てたような様子の愁人にそう言われた。
何事……そう思いながらも、愁人が見せてくれたスマホ画面に視線を移す。
するとそこには、俺が“あの人”と一緒にいる写真が視界に入った。
……誰だよ、こんなの貼った奴。
貼られているのはこの学校の裏掲示板。
掲示板自体見ない俺はこの写真を見て、急いで削除をした。
ちっ……何でこれが、貼られてんの。
俺と女の人が仲睦まじそうにしている写真を消してから、ふぅと息を吐く。
俺と映っていた女の人は……兄さんの彼女。
この前兄さんのお見舞いに行こうとしたら、ばったり会った。
ちなみに、兄さんの彼女は兄さんだけに執心だし、俺も菜花だけしか眼中にないからどうとも思ってない。
むしろ俺が、弟扱いをされている。
それで一緒に行く事になっただけなのに……周りの奴らはカップルだの恋人だのと騒いでいる。
人の気も知らずに……そう言いたいのを我慢するも、心の中は穏やかじゃなかった。