溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 あっ、香耶ちゃん……。

 どう返答すればいいか困っていると、香耶ちゃんが助け船を出してくれた。

 そのおかげで、ほっと安堵する事ができる。

 ふぅ……香耶ちゃんのおかげで、とりあえず何とかなった。

 一息ついて、香耶ちゃんに向き直る。

 お礼を言おうと口を開いた……瞬間の事だった。

「な~の~か~……話は後でよーっく聞いてあげるからね。覚悟しておいてね。」

「……はい。」

 香耶ちゃんにガシッと両肩を掴まれて、怖い顔でそう言われる。

 何かを企んでいるような……そんな黒い笑みを浮かべている香耶ちゃんに、肩を跳ねさせてしまう。

 か、香耶ちゃん……怖いよっ……。

 だけどそんな事は言えるはずもなく、大人しく首を縦に振った。



 お昼休みは佑樹君の計らいで、いつも通り香耶ちゃんと食べていい事になった。

 佑樹君は不満そうにしていたけど、私としてはそっちのほうが良かった。

 いつもは教室で、香耶ちゃんと机をくっつけてお昼ご飯を食べる。

 でも今日は、香耶ちゃんのアイデアで中庭でご飯を食べる事になった。