溺愛したい彼氏は別れても、溺愛をやめたくない。

 ……先輩を失った事が、私には大きすぎた。

「うぅっ……せん、ぱい……っ。」

 先輩を名前を何回も呼んで、泣く事を繰り返す。

 私は本当に……これからどうすればいいの?

 これだけ先輩に溺れてるのに、我慢できるはずがない。

 今すぐ、先輩は私のだって言いたくなる。

 それをぐっと我慢して、大きく深呼吸をした。

 相変わらず涙は止まらず、嗚咽混じりになってしまうけど……少し、まともに考える余裕ができた。

 きっともう、先輩は私を好きにはなってくれない。

 現に、あんな写真が出回っているんだから。

 先輩の本命は、あの人なんだ……。

 あんな綺麗な人、私はこれまで見た事がなかった。

 だから余計に、自嘲してしまった。

 やっぱり私じゃ、釣り合わなかった。

 先輩はあの女の人が好き。二人はもう、もしかしたら恋人同士かもしれない。

 考えを深めていくほど、嫉妬という二文字と黒いもやが体の中に巡る変な感覚に苛まれる。

 自分の感情が上手くコントロールできなくて、必死に抑えようと頑張った。