まるで待ち合わせをしているかのように毎日神社で会って、当たり前のように一緒に鯉の餌やり。
作業が終わったら少し暗くなるまでベンチでたわいもない話をしたり、追いかけっこしたり。

時にはおじいさんの家にお邪魔して、二人で宿題のわからないところを教えあったり。



いや……。
それだけじゃない。



学校を休んだ時には荷物を家まで届けてくれたし、昼食が用意されていない俺の為に不格好なおにぎりを握ってくれたり、彼女の誕生会に呼んでくれたり。
学校でも積極的に話しかけてくれた。


笑顔を生み出してくれたのは、いつも傍で支えてくれた江東だったのに。

俺はあの日怒鳴ってしまった。






思い返せば、あの日は最悪な一日だった。

いや……。
最悪なのはその日の前日から訪れていた。