「翔くん……」



驚くあまり思わずひとこと漏れた。
感動的な再会にカーッと胸が熱くなっていく。


太陽の光によって眩んでいる目よりも、身体の方が先に恋の反応を示した通り、すぐそこに立っているのは紛れもなく翔くんだった。





嬉しさと懐かしさと恋しさのあまりに涙を潤ませていると、彼は目尻を下げてニコッと微笑んだ。



「今日神社(ここ)に来たら、愛里紗に会えるような気がして」

「そうだったんだ。私は今朝八年前の夢を見て……。気付いたら足が勝手に出向いていたの」



翔くんの出現はいつも突然だから心に準備をさせてくれない。
でも、嬉しさが勝って思わず感無量に。



夢じゃ…、ないよね。
本当に本当に翔くんだよね。

もしこれが夢だったら。
一生覚めない夢であって欲しい。



関係が途絶えていた三年間に彼はまた一段と大人びていた。

でも、太陽の日差しと共に向けられていたのは、三年前に恋する目を向けた時と変わらない笑顔。



喜びが沸々と湧いてくる感情もあの頃と同じ。
翔くんの姿が三年ぶりに目に映ると、胸の鼓動が早くなっていく。




ーーこれが、本物の恋。

何年経っても恋心に迷いがないから確信している。




「愛里紗…、迎えに来たよ。遅くなってゴメン」

「えっ…」



愛里紗は、予想外な言葉とこの世に二つと存在しない砕けた笑顔を見るなりキョトンとする。