愛里紗は部屋に戻ると、受け取ったばかりのプレゼントの袋を学習机の上で開けた。
袋の中に入っていたのは、かわいいキャラクターものの鉛筆五本と消しゴム。

片方ずつ手に取って眺めていると、思わず翔の顔が思い浮かんだ。



谷崎くん。
一体どんな気持ちでプレゼントを選んでくれたんだろう。

さっきは顔を真っ赤にしながらプレゼントを渡してくれたけど、渡す時はどんな気持ちだったのかな。



想像するだけでも照れ臭いけど、彼からプレゼントが本当に嬉しかった。
でも、プレゼント以上に嬉しかったのはお祝いの気持ち。

彼からの初めての贈り物は、受け取ったその日に宝物になった。




今日は私が生きてきた十二年間の人生の中で、一番になるくらい最高な誕生日に。