咲達が上手くいったと報告を聞いた時は、私まで嬉しくなってスマホを握りしめたままその場でガッツポーズ。
その間、ずっと二人の恋を応援していたから、上手くいく事を誰よりも願っていた。
『必死に追いかける恋より、温かく見守ってもらえる恋の方が私には合ってるかもしれない』
電話先の甘ったるくて惚気た報告は、たまにつまらなくなってヤキモチを妬く事もある。
だって、私はあの頃と変わらずに咲の事が大好きだから。
でも、咲を愛して止まない木村が相手なら許しちゃう。
笑顔のバトンタッチする相手が木村なら、二人にどんな障害が訪れても、咲を泣かせる事はないと思っている。