「……アルバム、見せてくれてありがと」



咲は席を立って背中を向けてそう言うと、ふらりとベッドに向かって布団の中に包まった。



「遅くなっちゃったから、もう寝よう」



布団の中から細々しい声。
この時、咲の様子は明らかにおかしかったけど、敢えて触れなかった。



「…うん。おやすみ」



愛里紗は部屋の照明を落として、咲に次いで一緒のベッドに潜り込んだ。





咲はよく家に泊まりに来てくれる。
夜、二人で同じ布団の中に包まりながら色んな話をする。

学校の話や、家の話や、友達の話。
…そして、恋バナ。

咲とは何でも包み隠さず話せる仲だ。






でも、さっきは一緒に盛り上がってくれると思っていたのに、アルバムを見た直後から何故か素っ気なく感じた。