ーー運命を左右したバレンタインの日から四日後。
学校帰りに同じ電車に乗り込んでいたと思われるノグと最寄り駅の階段でバッタリ遭遇した。
私はバレンタインの一件から誰にも悩みを打ち明けられずに気持ちは悪化の一途を辿っていた。
誰かに話を聞いてもらいたいと思っていた矢先、駅でノグと遭遇。
話を聞いてもらおうと思い、駅近くのファーストフード店へ誘った。
ノグとは窓際の席の向かい合わせに座る。
私はドリンクのストローをつまみながら、いま現在理玖と順調に交際している事や翔くんと再会してからバレンタインの一件までを伝えた。
ノグは小学校が一緒の翔くんと、中学校が一緒の理玖と、同じ高校の咲の三人を知っている唯一無二の存在だ。
咲は何でも話せる仲だけど、翔くんの話となるとまた話は別。
恋心は健在だからバレンタインの一件は知らない方がいい。
翔くんが私と復縁したいと思ってるなんて知りたくないよね。