理玖は知り合ってから一度も笑顔絶やした事がない。
いつも私の元気の源だった。

どんなに疲れていても、いつしか理玖の笑顔一つで癒されるように。
知らない間に沢山パワーを貰っていた。



それは、私だけじゃない。
理玖は昔から人に優して明るくて。
男女関係なく人を笑顔にさせる魔法があった。



時には前向きな発言をして勇気を持たせてくれたり。
もう一方ではワザと意地悪を言って、互いの距離感を縮めたり。

昔から人の扱い方が上手で、人が嫌がる事なんて絶対しない。



だから、理玖の周りにはいつも沢山の笑顔が溢れていた。
告白を断る姿だって嫌な気分にはさせていないから、嫌われる事がなかった。



たまに気を使い過ぎかなって思う時もあるけど、理玖が優しくない日なんて一日もなかったし、彼女としての居心地の良さについ甘えてしまっていた。

だから、今度は私が笑顔を分けてあげる番だと思っているけど、今どうしてあげるのがベストなのか、笑顔までの道筋が分からない。