ーー二学期を終えて冬休みに入り、理玖の彼女として二度目のクリスマスの日を迎えた。


中学生の頃のクリスマスといえば、グループ交際していたメンバーで、夕方から友達のマンションの集会室に集まって、飲食物を大量に持ち込んで、クラッカーを鳴らしたり、ケーキに顔を突っ込んだりして、バカ騒ぎしたっけ。

あはは、懐かしいな……。



でも、あの頃はまだクリスマスが恋人の特別な日という感覚がなかったし、形としては付き合っていたけど理玖とはまだ友達感覚だった。




先日、心配と迷惑をかけてしまった理玖に謝罪の意味合いを兼ねて、今日は遊園地に遊びに来た。

二日前に私が『遊園地に行かない?』って提案してみたら、理玖は『マジかー。行く行く。楽しみ~』なんて言って喜んでくれた。



翔くんとの再会直後から雪崩が起きてしまったかのように色々あってストレスが溜まっていたけど、やっぱり久々に理玖の笑顔が見たくなった。



理玖の笑顔はホッとする。
真夏の太陽のような明るい笑顔に不思議と目線が吸い込まれる。



最近、えくぼに会えてないね。
私が心配をかけちゃったから、私自身が理玖のえくぼを消しちゃってたんだね。
本当はこの笑顔をずっと守りたいなって思っているよ。



理玖、ごめんね…。
私どうかしてた。

もう二度と翔くんと抱き合ったりなんてしないから、先日の事は許してね。
これからは理玖だけを見ていくからね。