谷崎くん、会いたかったよ。


ずっと。
ずっと、ずっと会いたかったよ……。


街を離れてから一体どこで暮らしていたの?




小学生の頃に二人で毎日通い詰めていた神社にまたひょっこり姿を現わすんじゃないかと思って、中学生になってからも毎日泣きながら谷崎くんが戻って来るのを待ってたんだよ。



晴れの日も雨の日も雪の日も……。

谷崎くんが『お待たせ』と言って、無邪気な笑顔で戻って来るのを一人で想像しながら待ってたんだよ。



毎日何度も家のポストを開けて、谷崎くんからの手紙を『まだかな』『今日は届くんじゃないかな』『明日は届くかもしれない』って…。

ポストを開ける手に小さく期待を寄せながら、谷崎くんから手紙が来るのを待っていたんだよ。