再会した頃はこんな日が来るなんて思わなかった。



やだな
最悪
逃げたい



負の三拍子に駆られるあまり、理不尽な考えに押し固めてられていた。

でも、実際は彼に宛てたものではなくて未熟な自分への言葉。



今は感謝の言葉しかない。
気持ちを大切にしてくれたり、私のペースに合わせてくれたり、さり気なく守ってくれたり。


周りに影響されて付き合い始めた中学生当時とは違い、今は自分の目で彼自身を見ていけるように。

だから、素直に言った。



「理玖」

「…ん?」


「いつもありがとう」



照れながら感謝の言葉を伝えると、彼は頭をポンポン二回叩いた。



「俺の方こそ、気持ちに応えてくれてありがと」



今日もお日様のような温かみのある笑み。
それが、いつしか安心素材になっていた。



私達、幸せだね…。

告白の返事は迷ったけど、きっとあの時の判断は間違っていない。
私は彼の居心地の良さを感じながら、愛される実感を沸かせていた。