恥じらいもなく堂々と言い放った勘違い発言は…。



「……え、じらす?生理?…何の事?」



残念ながらしっかりと彼の耳に届いてしまっている。
呆れ返っているその表情からは完全に笑顔が消えた。



「だっ…だからぁ……。えぇっと、そのぉ……。なんて言うか……」



がっちり身を固めたまま目を左右させてしどろもどろの苦し紛れの言い訳をしている姿は終わりを意味している。
生まれて此の方、今日以上苦しんだ日はない。



帰りたい……。
早く帰ってベッドの中に潜り込みたい。
一度潜り込んだら、もう布団の中から一生出て来ないんだから。



顔から火が吹き出しそうなほど恥ずかしい想いをした愛里紗は、この展開が良好に向かう事はないと思っている。