咲は一旦気を取りなおすと、二人の未来を思い描き始めた。



「付き合い始めてすぐにキスをしたから、その次の進展が意外に早いかもね」

「え!次の進展……?」


「そう……だけど…。その反応からすると、もしかして恋の進展の事を考えていなかったの?」

「それは……。理玖と付き合うかどうかを結構悩んでいて……。最終的には雰囲気に飲まれたまま付き合う事になったから……。さすがにそこまでは…」


「それって、冗談じゃなくて本気で言ってるの?」

「あぁ……えぇっと。……うん、あはは」



少し呆れ気味に驚く咲。
ノーテンキな返事をして笑って誤魔化しちゃったけど…。


実はそれが正解。

理玖を大事にしていこうと思って告白を受け入れて付き合うまでは良かったけど、咲に言われるまで恋の進展なんて考えていなかった。