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「えっ!理玖くんともうキスしたの!?」
「しっ…!そんなに大きな声を出したら、周りの人に聞かれちゃうよ…」
衝撃の事実を伝えられたばかりの咲は、驚きを隠せない。
予想外にも高く声を上げられてしまったその一声に慌てて彼女の口を手で覆いキョロキョロと周りを確認する。
ーーそんな今は、学校帰りの駅までの道のり。
おとといの学園祭の出来事を咲に報告している最中だった。
「告白を受け入れた瞬間にキスかぁ…。理玖くんって本当にステキ…」
咲は私達の関係が上手くいって素直に喜んでいる。
つい先日相談したばかりだし、理玖推しだったからね。
すると、咲は軽く瞼を伏せて俯きざまに小さくボソッと言った。
「いいなぁ……愛里紗は…」
「えっ……?なんか言った?」
「あっ、ううん。何でもない」
声が小さくて聞こえなかったから聞き返してみたけど、何を呟いたのかは教えてもらえなかった。