校内で一般の来場客とちらほらすれ違うものの…。
クラスパーカーを着た理玖と私服姿の私が並んで歩いてるせいか少し目立っていた。


更に中学の時に有名人だった理玖の連れだけに、噂をしている声が耳に入る。



「理玖のクラスの出し物は何?担当は何してるの?」

「俺のクラスは焼き鳥屋だよ。買い出し担当だったから、もうやる事なし」



たわいもない話をしつつも、校内をぐるりと一通り周った。
お好み焼き屋、お化け屋敷、ゲーム屋さんクイズ屋さん。

そして、理玖のクラスの焼き鳥屋さんにも行った。



教室に入ると、理玖はクラスの男子達に取り囲まれて冷やかされる。
でも、恥ずかしがったりする事もなく大胆に肩を組んできて『内緒の関係』なんて言って、場の空気を逆手に取ったりして…。

本当は普通に友達だけど、みんなが盛り上がっていたから、空気を読んでムキになるのをやめた。