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「理玖くんって本当にステキ。明るいし、楽しいし、カッコイイし…。非の打ち所がないじゃん」



ーー場所は、引き続き私の自宅。

就寝する為に狭ぜましいベットで咲と横並びになり、咲は私と同じく天井を向いている。

目を見合わせなくても彼女の声一つで今どんな表情をして話しているか大体想像がつく。



「……え、あれが?欠点だらけでしょ。チャラいし、馴れ馴れしいし…ホントに困っちゃう」

「全然そんな事ない。でも、二人はあんなに仲が良いのにどうして別れちゃったの?」



部屋の隅に置いてある間接照明が部屋の中をホンワリと灯す中、咲は不思議そうに問いかけた。

愛里紗は咲の方に目を向けると、間接照明の光が差し込んでいるせいか瞳が潤んで見える。



「色々あってね…」



他人の事情は他人しか知らない。

咲は昼間に急接近した理玖の事が頭から離れないせいか、別れに納得がいかない様子。