「私と付き合って欲しいの。理玖を好きな気持ちは彼女に負けない自信があるよ」
積極的に告白している彼女は、一度も同じクラスになった事のない、髪が長くて清楚な感じの子。
図書室に背中を向けている理玖と対面してる彼女が、一瞬チラッと図書室の方を見たような気がした途端、焦った私は反射的に物音を立てながら本棚下へと身を隠した。
すると、再び図書室内の三人から厄介的な目で見られてしまうが、一大事件が起きてる今は周りの事なんて気にしない。
それより……。
あー、ビックリした。
覗き見している事がバレたかと思ったよ。
愛里紗は心臓をバクバクさせながら、本棚に背中に向けてストンと腰を下ろした。
すると、背中越しに理玖の声が飛び込んできた。
「アイラちゃん、サンキュ」
「じゃあ私と…」
彼女が期待に胸を膨らませながらそう言った瞬間、理玖は間髪入れずに言った。