そんな中、友達と会話を楽しんでいる私の耳に、教室の一角で会話が盛り上がっている男子の声が飛び込んできた。
笑い声に反応して振り返ると…。
そこには目を見張るほどのイケメンが。
ーーそれが、理玖。
輪の中でも一際目を引く存在だった。
三年生に進級してから、去年同じクラスだったユカと、新しく友達になったサオリと仲良くなる。
暫くすると、サオリとカズマが交際を始め、更に一ヶ月後にはユカとアツシと付き合い始めた。
ちなみにカズマとアツシは理玖の親友だ。
そのせいもあって、サオリ&カズマ、ユカ&アツシ、そして私と理玖の六人で遊ぶ事が多くなった。
新グループが誕生してから理玖との距離間が少しずつ縮まっていき、周りに影響されながら理玖の独創的な世界感に引き込まれていった。