実は告白する時に少し手段を選んだ。
理由は言うまでもない。


お互い、親の不仲という共通の悩みを抱えていたから、三度目の告白で一番近くで支えて欲しいと伝えた。

すると、彼は『好きになるかは分からないけど…』と、過去の恋に終止符を打つかのように受け止めてくれた。




でも、いざ交際を始めてみると……。

幸せどころか毎日が息苦しい。
強行突破した道が不正解だと知らしめるかのように。



初めての彼氏なのに親友に胸を張って紹介出来ないし、名前すら言えないし、写真すら見せれない。

理想の恋どころか、人形に恋してるような現実。
虚しさに拍車がかかった。



大好きな彼との初めての恋を、大好きな親友に応援されたかったのに。
本当は堂々と彼氏自慢したかったのに。



それに、好きな気持ちに順番は関係ない。
小学生の頃の愛里紗の気持ちが100%だとしても、中学生の頃の私の気持ちも100%だった。
ただ、出会う順番が前後してただけ。




愛里紗の想いに気付いてから奪われまいと守りに入って、汚い手段に出て、ひたすら隠している醜い自分がいた。
そんな現状も知らずに、愛里紗は私の恋を応援してくれる。

それに加えて、悪口を言っていた一組の女子から私を守ってくれていたのに……。



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