理玖の家でお昼ご飯用に作ってもらった、ケチャップで私の名前が書いてあるオムライスをお米一粒も残さずにペロリと平らげる。
久しぶりのおばさんの手料理は、とても懐かしい味がした。
食事を終えると、おばさんは手作りケーキをテーブル中央に出す。
ケーキはブルーベリーやラズベリーをギッシリ乗せてゼラチンでコーティングされていて、チョコプレートには白のチョコペンで【愛里紗ちゃん お誕生日おめでとう】と書いてある。
うっ…、本格的。
誘いを断らなくて正解だった。
娘でもないのに、ここまでしてくれるなんて。
ちなみに自分の母親はケーキは購入するタイプだから、手作りケーキなんて一度も作ってくれた事がない。
気遣い上手で料理上手な理玖のおばさんは、私にとって理想的な母親像だ。