「私っ…。今から谷崎くんの所に行って告白してくる」

「あーりん、頑張れ!」

「しっかりね!」



三人で一緒に家を出ると、愛里紗は二人に温かく見送られながらその足で神社に向かった。



気持ちが彷徨っていた前回とは明らかに足取りが違う。
緊張していても足は震えていない。



大丈夫。
私には出来る。
例えフラれたとしても、自分の気持ちだけはしっかり伝えたい。



愛里紗の固い決意はブレる事なく、自信と期待に満ち溢れた。








ーー神社に先に着いたのは、私。
彼が先に到着する事が多いけど、今はまだ姿は見当たらない。



愛里紗は鳥居の下に立って待つ事に。
スーッと息を吸って大きく深呼吸をして、緊張を一旦落ち着かせる。



季節は冬。
厚着をしていても、冷たく吹き荒れる北風は身体を震え上がらせる。
首にマフラーを巻いてきたけど、焦って家を出たから手袋をしてくるのを忘れた。

時たま冷たくなった指を擦り合わせて身を縮こませながら彼の到着を待った。