いつ、すれ違っちゃったのかな……。

ひょっとしたら最初からすれ違っていたのかな。





私達が初めて会った小学生のあの日から、既に運命の歯車は狂い始めてたのかな…。


正直、よくわかんないよ。






谷崎くん。

会いたかった。



ずっと。

ずっと、ずっと会いたかったよ。





谷崎くん……。

街を離れてから、一体どこで暮らしていたの?






四年八ヶ月ぶりに私の前に姿を現した彼は、離れ離れになっていた歳月と共に、あの頃の面影を残したまますっかり大人びていた。





『私達、ようやく会えたね』





でも…。

久しぶりに彼の姿を視界に捉えても。
言葉を失わせるほど感銘を受けても。
胸いっぱいになるくらい嬉しくても。

そのひとことが伝えられなかった。






ーーそれは。

現在高二の私には、どうしても言えない理由があったから。