「うん。奏が事故に遭った後のことなんだけど・・・」
勇也くんは、ぽつりぽつりと話始めた。
その口から告げられた真実に、私は酷く動揺し、言葉を失くしていた。
事故の影響で奏は歩けない状態になったこと。それで、私と別れる選択をしたこと。
突きつけられた残酷な真実に、目の前の色が霞んだ。
「鈴ちゃん・・・今まで、黙っててごめん」
「鈴・・・私も、ごめん・・・」
そう言って頭を下げる二人。
私は・・・今まで何をしていたんだろう・・・
この一年間、私だけ何も知らずに、普通に生活をして・・・
奏は・・・その間も奏は・・・
段々自分が許せなくなってきて、膝の上に置いていた両手をぎゅっと握った。


