イラつく気持ちを抑えながら、俺も自分の席へ戻った。 「俺の彼女、なんだってー?」 後ろの席の勇也がニヤニヤしながらそう言ってきた。 「はぁ、なんなんだよ、お前らカップルは」 このあいだの勇也といい、さっきの滝といい、同じようなことを言ってくるもんだから思わずため息が出た。 「何って、奏くんの応援団」 「きもちわり」 「おい。まぁ、蘭はお前というより、鈴ちゃんのことを思ってるだけだけどねー」 「・・・はあ?・・・どういう意味ーー」 「それより、さっさと動けってだろ?俺の彼女は」