初めはただの興味本意だった。


俺たちには意識しなくても自然と女どもは寄り付く。それが普通だった。


そんな中、校門で見たあいつ、箱崎あかりは俺たちを見ただけですぐに通り過ぎた。


だから興味を持った。


話してみたいと思った。


それからそれらしい理由をつけて彰吾に生徒会に来るよう呼ばせに行った。


その後、入ってきたあかりがどういう反応をするのか試すために俺たちは何も行動を起こさなかった。


まさか出て行こうとするとは思わなかったがな。


そのあと、一応呼び寄せた建前を言ったがその言葉の中に本心も入ってた。


俺はあいつらに…。この学校の生徒全員に幸せになってほしい。だからあかりに忠告した。  


しかしあいつは俺の提案などひと蹴りし、図星を突いてきた。


いじめる方が悪いと言われ、その通りだと思った。


あかりは人と関わりたくないように見える。壁を作られている。


その証拠に目の中が真っ黒で闇に染まっていた。


この目は過去に辛いことがあった人の目だ。俺はそんなあかりの過去を知りたい。


こんな衝動初めてだ。絶対あかりを手に入れてやる。


そしてあわよくばあいつを姫にしよう。


姫とは総長や副総長、幹部たちの彼女たちへの称号だ。


族は守るものがあれば強くなれる。さらに関係者は命を狙われやすいため、彼女たちの身の安全確保するという意義もある。


俺はそんな姫にあかりがなって欲しい。だがあいつのあの感じだと拒絶するだろう。


まあだから気長に行こう。


最終的にはあいつを堕としてやる。待ってろよ、あかり!