くたびれた醜い格好しやがって。待ってやめて違う……、兄さんを殴らないで……。ああ、由良、由良、彼奴に洗脳されてるのね。違う、違う……、これは俺が、俺から近づいたから、だから、兄さんを殴らないで……。お前が由良を誘ったんだろ。違う、違う、違う……、俺が、俺が、俺から、やめて……、やめてください……。大丈夫よ、由良、すぐに洗脳を解いてあげるから。違う、違う、そうじゃない……、俺が、話したいって、兄さんと、話がしたいって、思って……、だから、やめてください、やめてくださいやめてください……。将来有望なアルファの由良に迷惑をかけるような、邪魔で使えない、期待値のないオメガのお前なんか、早く死ねばいい。嫌だ、嫌だ、やめて、ごめんなさい、兄さん兄さん兄さんごめんなさいごめんなさいやめてくださいやめてください……。可哀想に、由良、でもね、由良、此奴が死ねば由良は解放されるわ。もう、もう、殴らないでやめてお願いします助けて……、助けて……、兄さんごめんなさいごめんなさいごめんなさいお願いしますやめてくださいやめてくださいやめてください……、兄さん兄さん兄さん兄さん兄さん
全員近くにいるはずなのに、どこか遠くの方で声が響いている。意識が飛びそうになっていた。朦朧としていた。父親の目は殺意に呑まれていた。何度も何度も何度も何度も右手で左頬を殴打され、何度も何度も何度も何度も気絶しそうになる。捻るように掴まれた制服の襟が首を絞め、目の前がぐらぐらぐらぐら。顔が頭が首が痛くて痛くて痛くてたまらない。それなのに、気絶できない。自害もできない。ただただ苦痛なだけの時間に涙がボロボロと零れ落ちた。
全員近くにいるはずなのに、どこか遠くの方で声が響いている。意識が飛びそうになっていた。朦朧としていた。父親の目は殺意に呑まれていた。何度も何度も何度も何度も右手で左頬を殴打され、何度も何度も何度も何度も気絶しそうになる。捻るように掴まれた制服の襟が首を絞め、目の前がぐらぐらぐらぐら。顔が頭が首が痛くて痛くて痛くてたまらない。それなのに、気絶できない。自害もできない。ただただ苦痛なだけの時間に涙がボロボロと零れ落ちた。



