「それで、今日俺ひとりで美術に残らないといけないんだ」
「ひとりで? 今日は部活動がある日なのに、どうして?」
「実は俺だけ制作が遅れてて、他の部員たちは今日から外での作成が始まるんだ」
「それで、美術部にひとりか」
祐太郎は大きく頷いた。
普段なら他の部員たちもいて、祐太郎も噂話なんて気にしていなかったのだろう。
「それで、僕になにができる?」
「今日ピアノはしない日だろう?」
「あぁ。吹奏楽部がいるからな」
「よかったら、美術部についてきてほしいんだ」
「僕が?」
思わず自分を指差して聞き返す。
祐太郎は真剣な眼差しで頷いた。
「お願いだ。今日だけでいいんだ! そうすれば、絵も完成しそうだから!」
今日は美術部に祐太郎しかいないらしいし、きっと僕が行っても問題はないんだろう。
それに友人からのこれだけの願いを無下にはできなかった。
幽霊がいるかもしれない場所に自分から進んでいくのは気が引けるけれど、ふたりでいれば大丈夫だろう。
僕は総判断して「わかった。行くよ」と、返事をしたのだった。
「ひとりで? 今日は部活動がある日なのに、どうして?」
「実は俺だけ制作が遅れてて、他の部員たちは今日から外での作成が始まるんだ」
「それで、美術部にひとりか」
祐太郎は大きく頷いた。
普段なら他の部員たちもいて、祐太郎も噂話なんて気にしていなかったのだろう。
「それで、僕になにができる?」
「今日ピアノはしない日だろう?」
「あぁ。吹奏楽部がいるからな」
「よかったら、美術部についてきてほしいんだ」
「僕が?」
思わず自分を指差して聞き返す。
祐太郎は真剣な眼差しで頷いた。
「お願いだ。今日だけでいいんだ! そうすれば、絵も完成しそうだから!」
今日は美術部に祐太郎しかいないらしいし、きっと僕が行っても問題はないんだろう。
それに友人からのこれだけの願いを無下にはできなかった。
幽霊がいるかもしれない場所に自分から進んでいくのは気が引けるけれど、ふたりでいれば大丈夫だろう。
僕は総判断して「わかった。行くよ」と、返事をしたのだった。



