あやかし学校

そう思って再び鍵盤に指を置いたときだった。


パタパタパタッと誰かが走る足音が聞こえてきて指を止めた。


振り向くが誰もいない。


もしかして先生が注意しに来たのかな?


だとしたら、もう練習をやめないと。


そう思い、廊下を確認する。


しかしそこにも誰の姿もなかった。


気のせいか?


首をかしげてピアノに戻ろうとしたそのときだった。


パタパタパタッ!


今度はすぐ近くで聞こえてきた。


しかし教室内には誰もいない。


パタパタパタッ!


パタパタパタッ!


立て続けに聞こえてくる足音。


全身に駆け抜けていく寒気。


息が止まる思いで立ち尽くしたとき、耳元でかすかな笑い声を聞いた。