「へぇ……」
なんと返事をしていいものか困り、曖昧に頷く。
そんなこと、もちろん信じてはいなかった。
試しに部室棟の匂いを嗅いでみようとしたけれど、感じるのは美術部の絵の具の匂いばかりだ。
「こっちが音楽室」
階段を上がり、最上階の3階へ出る。
そこには大きな音楽室がひとつあるだけで、あとは屋上庭園のような作りになっていた。
吹奏楽部の生徒たちはみんな庭園でランニングなどの体つくりをしているらしい。
「今日は部活はないの?」
音楽室に首を突っ込んで金子が聞いてくる。
「ここの中学は部活は週3日なんだ。今日は休みの日」
「だから誰も残ってないんだな」
銀太の言葉に頷いた。
明日になればまた部活があるから、今日の内に案内できてよかったのかもしれない。
と、そのときだった。
ゾクリとした寒気をまた感じて軽く身震いをした。
今日はここに……いる。
校舎にも部室棟にもいるにはいるけれど、こうして強く感じる幽霊は稀だった。
「今日はこんなもんでいいだろ?」
なんと返事をしていいものか困り、曖昧に頷く。
そんなこと、もちろん信じてはいなかった。
試しに部室棟の匂いを嗅いでみようとしたけれど、感じるのは美術部の絵の具の匂いばかりだ。
「こっちが音楽室」
階段を上がり、最上階の3階へ出る。
そこには大きな音楽室がひとつあるだけで、あとは屋上庭園のような作りになっていた。
吹奏楽部の生徒たちはみんな庭園でランニングなどの体つくりをしているらしい。
「今日は部活はないの?」
音楽室に首を突っ込んで金子が聞いてくる。
「ここの中学は部活は週3日なんだ。今日は休みの日」
「だから誰も残ってないんだな」
銀太の言葉に頷いた。
明日になればまた部活があるから、今日の内に案内できてよかったのかもしれない。
と、そのときだった。
ゾクリとした寒気をまた感じて軽く身震いをした。
今日はここに……いる。
校舎にも部室棟にもいるにはいるけれど、こうして強く感じる幽霊は稀だった。
「今日はこんなもんでいいだろ?」



