新しい仲間が増えることが嬉しいのか、先生の表情はいつもより明るい。


「ふたりもと、入ってきていいぞ!」


先生の声を合図に入ってきたふたりに教室内がざわめく。


黄金色の髪の毛を持つ男子生徒と女子生徒。


顔はそっくりで、女子生徒のほうが目はクリッと大きくて可愛い。


男子生徒が右手に持つ学生鞄には、ひょうたんのキーホルダーがついていた。


「はじめまして、銀太です」


「はじめまして、金子です」


ふたりが一瞬こちらへ視線を向けて口の端をあげて見せた。


嘘だろ。


まさか、本当に……?


だけど初めて会ったときとなにかが違う。


僕はふたりを目の前にしても少しも寒気を感じなかったのだ。


「えっと、ふたりの席は……」


先生が教室内を見回す。


僕は咄嗟に右手を上げていた。