あやかし学校

「なに謝ってんだよ。俺たちが妖怪であることは事実だ。もうわかってんだろ?」


銀太が笑いながら言うので、僕は泣きながら頷いた。


ふたりはあの時のキツネ。


きっと、妖狐という妖怪で人間じゃない。


そしてキツネは様々なものに变化できることでも知られている。


ふたりは、金角銀角という妖怪に化けることで、僕を助けてくれていたんだ。


「ゴチャゴチャぬかすなあああ!!」


テケテケが叫ぶと同時にゴォォォ! と強い風が廊下を吹き抜けた。


僕は強く目を閉じてそれをやり過ごす。


あのひょうたんの中に仲間たちが吸い込まれたことを知っているのだろう、テケテケはいつの間にか僕から離れてふたりを睨みつけていた。


「あなたもこのひょうたんの中に入ってみる?」


金子が挑発するように言い、テケテケが獣のような咆哮を上げる。


これだけ騒音を出しても他の誰も来ないということは、誰にも聞こえていないのだろう。


それか、金子と銀太の力のおかげなのかもしれない。