なんてことかしら。それならば、かなり有利になるわね。

「それでしたら、その味付けを伝授してもらえませんか?チートですが、好みの味付けばかりはすぐに近づけることは出来ませんので」
「あ、いえ、妃殿下。伝授するのはいっこうに構いません。ですが、何も妃殿下がなさる必要はありませんよ」
「ご心配なく。わたし、料理は出来ますので。ご存知だと思いますけど、前の夫とはそう長くはないとわかっていましたので、王宮から放り出されても困らないようにいろいろ勉強しているんです。ですから、ある程度自分で何でも出来ます。とくに調理は、趣味といってもいいくらい大好きです」