「ひきこもり王子」に再婚したら「憎悪しか抱けない『お下がり令嬢』は、侍女の真似事でもやっていろ」と言われましたので、仰せのままに従うことにしました

「ええ、妃殿下。お任せを。ですが、あなたのお兄様からは守っていただかないと」
「そうだったわ。そこは大丈夫。剣以外の武器(・・)で攻めてきたら、わたしがどうにかするから」

 冗談のつもりだったんだけど、ロランは生真面目にうなずいた。

「腹減った」
「そうね。屋敷に、食べ物は残っているかしら?」