「仕方のない子だ。ちょっと待っていなさい。すぐに用事をすませるから」

 お兄様は、シュエットにやさしく言った。

 その鼻の下がめっちゃ伸びている。

 ちょっ……。

 お兄様って、そういう趣味だったの?

「まさか、ぼくも?ぼくもそうだったのですか?だから、あんなに親切にしてもらったのですか」

 ロランの叫び声が木々の間を駆け抜けていった。

 そうよね。ロランも可愛い系だもの。