童貞を奪った責任



 熱いけど心地よい温度のお湯で流されて、一気に解れていく緊張感。危機感の方が強いのは否めない。


 体を洗い終えてお風呂に浸かっていると、目に入るのは正面で私に背を向けて身体を流す詠斗の姿。



 今更ながらにまじまじと見つめる肉体美は、細そうでがっちりと付いた筋肉に魅了される。着痩せするタイプなのだろう。



 抱きしめられている時に、脂肪無いんだろうな~とは思っていたけれど、本当に鍛え上げられていて、関心するわ。


 セフレの真島君よりも良い身体してんじゃないの?ジムインストラクターをも超えるって凄くない?





「そんなに見つめられたら、嫌でも勃つんだな。まあ嫌じゃないんだが。」


「ちょっと、前隠しなさいよ!!」


「いいだろ、別に。」



 立ち上がった詠斗は、真正面フルチン極上フェイス。


 てか本当に勃起してるし....なんなの。




―――――広い浴槽なのに、態と私の真横に来たかと思えば、腰回りに手を回しだす。

 

 私の腰回りの贅肉を掴んで遊ぶ詠斗は、ほくそ笑む。


「セックスすると痩せるらしいな。」

「そうね、アンタの所為で全然出来てないから太ったわ。」

「これから毎日やればいいだろ。」

「無理。」


(....人を振り回すのも対外にしろ。)