それから何年かの年月が経過した頃、海外に住む俺に一通の郵便が届いた。




 日本から届いたその封筒の中には、一枚の写真が入っていた。


 住所を教えた覚えは無いのに....。



 その写真には、見覚えのある美男美女の二人が写り、そして二人が抱き抱える赤ん坊が二人。


 それは、家族写真であった。




「パパ?何見てるの〜?」



 書斎で一人ニヤけていると、娘の愛衣がやって来て、横から覗き見てきた。


 俺は愛衣の頭を撫でながら、



「パパの好きだった人の写真だよ。」


と告げてそれをテーブルの上に置く。




「じゃあママは?」

「パパが、愛してる人。」




 有難う、杏。お前のお陰で、俺はとても幸せになれたよ。


 
by.優磨