好きよりも、キスをして



「……何してんの?」

「え、あの……。今、私に出来る事と言えば、これかなって。手話」



元々器用なほうではないから、左右の手の動きが違うと、とても難しい。ひらがな一文字ずつくらいは出来そうなものだけど……。単語や会話となると、頭を使いそうだ。


でも、緋色がスマホで打たなくて済むように、私は頑張りたいっ。



「え、と……あ、あれ?」

「は~、本当に見てらんない!貸して!俺がお手本見せるから」

「お、お願いします……っ」



緋色。私はあなたを道しるべに、自分の道を歩んでいくよ。


あなたが隣にいてくれたら、私の人生は絶対に明るいから。暗くて道が分からなくなって、人生に迷う事はない。二人がずっと、一緒ならば。


だから、同じ道を歩もう。同じ人生を歩こう。


私も緋色も、お互いがあっての自分だから。足りないところは補って、言いたい事は言い合って。


そうすれば、きっときっと。二人でずっと、笑っていられるから。



だからね、緋色。