そうだよね。みんな必死にゴールデンカップルを目指しているから、私たちの空気が違うことに周りも気づいていたのかもしれない。

「愛ちゃんはどうするの? この制度についてはもちろん知ってたでしょ?普通科に転入する?それとも……新しいパートナーを探す?」

ちょうどさっき話していたことについて聞かれて、返事に困ってしまった。

「それは……まだ決めてないかな」

正直、私も普通科に行く予定だったけど、永遠くんのためを思うなら……パートナーを探した方がいいのかもしれないって思う。

「実は、俺のパートナーの子、好きな人を追って入学してきたんだ」

突然衝撃の事実を告白してくれた奏多くんに、驚いてぎょっと目を見開いた。

「え……!?」

「だから、俺とパートナーになるつもりはないって初日に言われて、俺も納得した」

そう、だったんだ……。

悲しんでいないか心配だったけど、奏多くんは感情のこもっていないような、淡々とした口調で話していた。