あんまりペアの話はしなかったし……別に隠すようなことでもないから、言っても大丈夫だよね。

「えっと……順調というか、私たち金の夫婦の卵(ゴールデンカップル)は目指してないんだ」

「え?そうなの?」

「うん。永遠くん、来年度は普通科に転入するって言ってるから」

私の言葉に、奏多くんは眉をひそめた。

「どういうこと?」

「永遠くんはこの学園の制度を知らずに入ったみたいなの」

「そういうことか……なんとなく腑に落ちた」

「え?」

「汐って、他のやつとはなんか違ったっていうか……ランキング上位狙ってるって感じしなかったから」