心臓がおかしいというか、今まで感じたことのない感情が、胸の奥底から湧き上がる感覚。

笑顔を向けられるたびに……息が苦しくなる。

この感覚は……いったいなんだ。





そろそろ終わりの時間か……。

正直、ずっと手を繋いでいるなんてできるのかと思っていたけど、なんともなかったな。

むしろ、こいつの手は驚くほど小さくて、手を離す方が心配だった。

「最後のコーヒーカップ、楽しかった……」

「お前、回しすぎ」

「えへへ」

別に褒めてないのに、なんで照れてんの。