「で、でも……大丈夫? 私に触れて、嫌じゃない?」

こんな時まで人の心配……本当にバカだな。

それに……。

「女嫌いとは言ったけど……お前のこと嫌いとは言ってない」

俺も、女にこんなに触れて拒絶反応が出ないことに正直驚いてる。

つくづく変な女っていうか、不思議なやつ……。

「やっぱり……永遠くんは優しい」

ぼそっと呟かれた声が耳にかかる。

「寝るの早すぎだろ……」

すぐに規則正しい呼吸が聞こえてきて、思わず笑ってしまった。

こいつとなら……一年くらい、あっという間に過ぎるかもしれない。

絶望していた学園生活に、少しだけ希望が持てた気がした。